pagumixのブログ

むかしのはなし

【コンサート備忘録】JUJUのJAZZとあの子と笑顔

 

先日、といっても2ヶ月前の7/21 21:00、オンライン上で配信という形で配信されたJUJUのコンサートに参加した。

それがあまりにも特別なコンサートだったから記録に残してみたい。

 

ブルーノート東京から生配信で行われたコンサートだったが、まだ "あの子" がこの世を去ってから幾日しか経っていなかった頃の開催だった。

私自身大変落ちていた時期であったし、公私共に仲のよい友人を失ってすぐの状態のひとが完全なパフォーマンスを披露してくれるなんて思えなかった。

が、当日の19時半、開演の30分前、今日どうしても私はこのコンサートを見るべきだという思いに駆られてチケットを購入した。

 

対面でのコンサートと同じでアーカイブ機能は無いし、ましてや録画なんてもってのほかといった環境で、分かってはいたけれど心がざわざわして少し躊躇してしまい、開始から数分遅れて参加した。

今にもディズニーのショーが始まるような、ワクワクする気持ちを誘われる "A Woman Needs Jazz" という曲と共にスタートした公演。

歌い方も曲調に合わせて少し弾んだような、暖かくて心地の良いはじまりだった。

A Woman Needs Jazz

わたしの願い かなえてよ

どこかへ連れてって 誘いだして

あたらしい出会いが待つ場所へ

 

JUJUさんは微笑んでいて 、ああ、多分今日この人はこのまま、このエネルギーのままこのコンサートをやり切るんだなと思った。

 

もちろん、関わりの深い人が亡くなったからってその件に公の場で触れなければならないなんてことは断じてない。

その人が感じていることや、深い悲しみが次の日にでもキャッチーなタイトルをつけられたニュースになって、全く関係のない人々の好奇の目に晒される可能性だってある。

人の感情が大きく揺れる瞬間に、良くも悪くも人は強く惹かれる。

 

彼女は土曜の丑の日の夜だということに触れた。

うなぎでなくても、 "う" のつくものであればなんでもいいのだそうだ。

憂いを吹き飛ばす勢いで盛り上げていこうと笑顔で語った。

人が誰かと出会って何かが起こる。

出会って、いい感じになって、家を行き来するような間柄になって、、、

好きな人の元を行き来する、自分の状況にうっとりするような

流れのイメージと共に連続で三曲披露した。

 

"Night And Day"

歌曲王コールポーターの有名なジャズソングだ。

彼の作った曲を聞くとどうしても、狂騒の20年代のパリの街が目に浮かぶ。ピカソやダリ、ヘミングウェイなど、名だたる芸術家たちがこぞってパリを訪れガートルードスタインの言うところの "ジェネラシオンペルデュ" ロストジェネレーションを築いた。

 

Night and day, you are the one

夜も昼も、あなただけ

Only you beneath the moon and under the sun

月の下にいるのも、太陽の下にもあなただけ

Whether near to me or far

近くにいたとしても、遠くにいたとしても

It's no matter darling where you are

あなたがどこにいるかなんて関係ないの

I think of you night and day

夜も昼も、あなただけ

 

"You'd Be Nice To Come Home To"

三曲目も言わずと知れた名曲、こちらもコールポーター作曲だ。

You’d be so nice to come home to

家に帰ったとき、そこに君がいてくれたなんて素敵だろう

日本語訳でどう表示されていたかは記憶にないが、この文法的にはおかしな文章をどまじめに訳すとしたらこうなる気がする。

あま〜〜〜い愛の歌だ。出会って、蜜月になって、夢中になって、プロポーズにでもなってしまいそうな甘い歌だ。

 

"Candy"

これは個人的に大好きな曲

Candy

キャンディー
I call my sugar Candy

私は彼のことをキャンディーって呼ぶの
Because I’m sweet on Candy

だって私は彼に夢中だし
And Candy’s sweet on me

彼も私に夢中だから

あま〜〜〜〜〜〜〜〜〜い甘すぎる歌。

彼をmy sugarって呼んでしまう時点でかわいい、さらに好きすぎるからキャンディーって呼んじゃう♡ッカ〜〜〜〜〜胃もたれでもおこしそうな甘さ!(JUJU談)

 

この三曲の流れが最高だった。

ここまで一気に歌い上げて、軽い解説を挟んだあと、こう言う状態が長くずっと続けばいいのに、長くは続かないんですね、と、

 

『自分が思ってもいなかった誰かとお別れしてしまったあなたへ』

 

”みずいろの影"

私だけに見せるやさしさも  

私だけが知ってる声も

想い出にするには まだ早い

胸のいたみがささやくの

みずいろの影 追いかけて

 今までにも何度か聞いたことのある素敵な曲ではあったが、今にもすっと消えてしまいそうな切なさの中にも、強い芯を持ってしっかり歌い上げる彼女の姿に胸を鷲掴みにされてしまった。

 

愛する人との別れを歌った曲だが、一緒にいるときには気づくことのできなかった大切さや後悔、ふたりの運命が共になかったのだと自分自身に言い聞かせて前を向く。

これから交わることがなかったとしても、気持ちが消えてしまうことはない。 

 恋愛に限らず、生きていれば何度も経験することになる出会いと別れに対する

誠実さと、相手をほんの少しずるく思う気持ちを感じた。

 

JUJUとJAZZ

もうすぐ夏ですね、と話し、

 

”Summertime”

Your daddy’s rich

あなたのお父さんは金持ちで

And your mamma’s good lookin’

お母さんは美人さん

So hush little baby

だからね、赤ちゃん静かにね

Don’t you cry

泣かないでね

調べたところ、これはオペラに使われた曲なんだそう。黒人女性が、自分の子もにも会えないのに白人の赤ちゃんをあやし、あなたの両親がいる限りあなたは傷つくことないわと歌う曲なんだそうだ。

穏やかで暖かい雰囲気とは裏腹に、重いテーマを扱った曲だ。

 

そしてここで

"Take Five"

知らない人はいないほどの王道ジャズソングだ。

MCで話していたが、以前まさかのドラマオファーがきた際、歌手である自分が演技の世界なんてと思っていたが、この役を引き受けなかったら主題歌でもあるこの曲を歌わせてもらうことができない。自分以外の人に歌われてしまうのはイヤだ!と、セリフなしの条件で受けたのが唐沢寿明主演『TAKE FIVE~俺たちは愛を盗めるか~』だったそう。

軽やかに、色っぽく、これぞジャズ!といったところを見せてくれたように思う。

 

”When You Wish Upon A Star”

ディズニーアニメ『ピノキオ』の主題歌『星に願いを』の、メロディーラインの美しさが際立つジャズアレンジバージョン

 

〜MC〜

この辺で一回『ドゥワドゥワする?』

聞かれて一人で

『ドゥワドゥワする〜!!』

って答えてました。

 

"It Don't Mean a thing" 

大変名曲である曲の登場に、素直に大興奮だった。

この配信を他で聴いていた人たちもきっとここでノリノリになったんじゃないかとも思う。

昔宝塚でよく聴いていたとても馴染みのある曲だったので、それを原語で、大好きなJUJUのコンサートで聴けて幸せだった。

(Doo wah, doo wah, doo wah, doo wah)

(Doo wah, doo wah, doo wah, doo wah)

 

そして

"Remenber(The Good Times)"

 

Remember 声合わせうたった優しい歌

そんなときもあったふたり

Remember the good songs Remember

 

三浦春馬さんとともにMCを務めた、"世界はほしいモノにあふれてる" のオープニングテーマとして JUJUが書き下ろしたのがこの "Remenber(The Good Times)"

この番組をきっかけに書かれた曲でもあり、彼女のアルバムDELICIOUSシリーズの三作目はこの曲があったからこそ制作されたものであったそう。

 

一際しっかりした声量で、力強く歌いながらも歌詞の途中に涙が滲んでいた。

画面を通してではなかったらほんとうは今すぐにでもステージに駆け寄って一緒に歌いたいとも思った。

あの時はまだ、追悼なんて気持ちにもなれていなければ、彼がいなくなったと言う現実を受け入れることもできていなかったけれど

そんな状況の中でこの曲を当日コンサートで歌うことを選択してくれた彼女の強さと、責任と、パワーの全てを抱きしめたくなった。

 

”世界はほしいモノにあふれてる”、どのくらい続くのかなとかって思っていたらまさかの二年目に突入して。

テーマソングを作ることにもなった。

この話に触れ始めると、いろいろなことに触れた方がいいのかなと思う。

ただ、それをやるためには、思い出があるので、

その話をするには、今の倍の時間がかかります。

そして、今ここでそれをやってしまうとみなさん

ここから4、5年抜け出せません。

今の私の気落ちを簡潔に言うことはできません。

今の自分の気持ちは全て今の歌に込めたはずです。

 

私たちは少しずつ、思い出との折り合いをつけてゆくのだと思う。

 

感情が大きすぎて思わず目をそらしてしまいたくなったが、

あまりにも早すぎる、突然の別れ

言葉をつまらせながらも、まだ気持ちの整理もついていないであろう時期にこの話題について触れる懸命な彼女の姿から目を離すわけにはいかなかった。

一瞬でも、その日、彼女のコンサートを見ることで負の感情のループから抜け出すきっかけを少しでも得られるかもしれないなんて考えた、

自分のずるさに心が苦しくなった。

気持ちを立て直すきっかけをひとに頼るべきではない。

自分の中に残っている思い出と、今のぐちゃぐちゃな感情と、折り合いをつけて進んでいけるかはいつでも自分次第だった。

少なくとも今、画面の中で話している彼女は

今までにもたくさんのことを見て知って、経験してきて、

彼女なりのあり方を知っているのだと思った。

 

それまで本当に、何かがあったとは思えないくらい普段通りに、いつもの陽気な姿でコンサートを進めてきていただけに、

心の内を話す彼女は今にも消えてしまいそうなくらいのショックを受けていて、

それでも絶対に壊れてしまうことのない強さを持っていたように見えた。

 

彼女はここで、カメラに向かってニコッと笑った。

結局笑顔が大切なのだという。口角を上げると脳が錯覚を起こし、何かいいことがあったのだと勘違いをするらしい。

ニコッと口角を上げてみることで、見逃していた何かが見えるかもしれない、と微笑んで語った。

 

"Smile"

Smile though your heart is aching

微笑んでみて 心が痛くても

Smile even though it's breaking

微笑んでみて 辛いことがあっても

When there are clouds in the sky, you'll get by

もし空に白い雲があるのなら 君は困難を乗り越えることができる

If you smile through your fear and sorrow

怖れや悲しみの中にあっても 君が笑えるなら 

Smile and maybe tomorrow

微笑んでごらん そしたら明日には

You'll see the sun come shining through for you

太陽が君を照らすのが見えるだろう

 

あまりにもぴったりな歌詞に思わず微笑んでしまった。

なにも、はい!全て忘れて笑いなね!というわけではない。

笑顔になること、はあくまで悲しみに向き合い、乗り越えていくための方法の一種にすぎないのだ。

笑顔になって少し上を向いてみることで、ああここにいいことがあったんだと気づくきっかけになるかもしれないし、塞ぎ込んでいては悪いことにしか見えていなかったことにも思わぬ良点が見つかるかもしれない。

 

"What a Wonderful World"

Yes, I think to myself, what a wonderful world

そう、私は心の中で思うの なんて素晴らしい世界なんでしょうと

 

 今回のコンサートでJUJUが披露した曲は全て、彼女のアルバム "Delicious" シリーズからだった。このシリーズは、すべての出来事をデリシャスにしてしまおうという思いから企画されたものであるという。

 

"そんな簡単に笑顔になんてなれないよ!"

なんて人も沢山いると思う。でも皆さん、誰にでも

"お気に入りのもの" あるでしょう?

理不尽なことなんて沢山ある。そんなときにお気に入りのものたちを思い浮かべる。

嫌な気持ちに支配されてしまわないように。

思い出して少しでも気が楽になるように。

 

"My Favorite Things"

I simply remember my favorite things

お気に入りの物たちを思い出すの

And then I don't feel so bad

そうすれば気分だってわるくならないわ

 

素朴でピュアな、明るくかわいらしいお気に入りのものについてのうた。

 どんなに辛いことがあったとしても、自分のために、自分のお気に入りのものたちを頭の中に呼びだして、少しでも元気が出るように。

 

思い出して、少しでも、悪いもんじゃないなと思えるように

 

 

 

 

まるでひとつの物語の中にいるような、自然で迷いのない大きな流れにのまれた約2時間だった。

セットリスト通りに作ったプレイリストを聴きながら、画面を見ながら必死に書いたメモを見返して、何度もあの感覚を思い出している。

デトックスとかヒーリングみたいなものでなくて、

単に素晴らしいものを見ることができたのだと思う。

 

画面上に表示された英語歌詞の和訳は全て、JUJUさん本人によるものだったのだそう。

このブログの中で記載した歌詞たちの和訳は参考程度に私が勝手につけたものであるため、コンサート内での解釈とは違っているところがあるかもしれない。

隅から隅まで考えられて、愛の込められたコンサートだった。

 

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私の沢口靖子は三浦春馬だったのかもしれない

 

 

夢に三浦春馬が出てきた

 

 

 

 

ただの妄想と変わりない夢を思い出して、

綴ろうとするだけでもこみ上げてきてしまうものだから本当にどうしようもない、と思う

 

ちょうど49日の朝だった

 

朝起きて、私は泣いていて、

 

そもそも仏教は信じていないし、亡くなった後がどうとか、信じる人の話を聞くことは好きだけれど、自分には関係のない話としてしか見てこなかった

のに、ああ、なんてタイミングで現れてくれちゃうんだよ

 

なんて考えながら1日を過ごした

 

 

私は別に、SNSで彼のファンアカウントをフォローしていたわけでもなければ

彼が出演する作品の全てを片っ端から網羅していたわけでもない。

舞台にだってずっと、行きたい行きたいとは言いつつも

次やるときは絶対、などと理由をつけては結局一度も足を運ぶことはなかった。

 

好きだったのは彼の歌う姿、考え方、表情、人柄

二年ほど前に、NHKで放送されていた『世界はほしいモノにあふれてる』

にたまたま出会い、JUJUさんと一緒にロンドンの街を旅する

あまりにも素敵な姿に目が離せなくなったことがきっかけだった。

 

本当に、

ひとつひとつの小さな表情だったり相槌、

毎回ゲストとして出演する様々な職業で働く方達の

多様な生き方、価値観に共感し、わかろうとする姿勢の現れのその全てが

彼が愛すべき人間であることを物語っていたように思えて仕方がない

 

そんな彼が可愛くて可愛くて仕方がなかったのだと思う

JUJUさんが三浦さんに対しておどけたり、ふざけたりして

それをたしなめつつもきらきらと笑う様子から

ふたりの居心地のいい関係性を何度も垣間見ることができた。

 

面白くて、やさしくて、思わず見ているこちらが幸せになってしまうような

番組を作り上げたのは言うまでもなく、息の合ったふたりのMCがあったからだろう。

大袈裟ではなく、私の様々な世界に対する興味の幅を大きく広げてくれたのがこの番組だったと確信している。

私はあまりテレビを見る方ではなかったが、これだけは今まで毎週欠かさず見ていた。

この人本当にかわいい…光がさしてるよ…かわいい…と画面に向かって言い続けて母に笑われたこともあった。

 

 

そんな大好きな番組も、あのニュースを知ってから見れずにいる。

 

目を背けたままここまできてしまった。

 

テレビで取り上げられているのを見ることはもちろん、その後放送された番組を見た人たちや、ニュースに対するネット上での反応すら、怖くてとても見る気になれない。

 

きっと今まで生きてきた中で、三浦春馬と言う人間を意識してくることのなかった人たちが彼の最期をきっかけに、彼に "出会って" とやかく言うことを受け入れることができない。

 

この期に及んで現れた自分自身のドス黒い嫌な部分に目を向けることも怖かった。

 

こういった出来事に際して私はセンシティブすぎるのかもしれない。

 

私は身近な人の死を近くで感じてきたことがなかった。

父方の祖父は私が生まれる前に亡くなっていたし

半同居していた曽祖母は確か私が幼稚園の頃に亡くなったが、葬式含めあまりはっきりと記憶に残っていない。

他の親戚はありがたいことに健在なため、犬やかれこれ十年以上生きている亀を含め、20年と少し生きてきた中で、私の近くで誰かが亡くなる、という出来事がほんとうに無かったのだ。

 

だからこそ、生きている存在にはいずれ終わる瞬間が訪れる、といった

あまりにも当たり前すぎる話に鈍感だった。

 

趣味で長く浸かっている洋画の界隈においてもそんな自分を実感する機会は多くあって、

高校生の頃には見た映画に出演していた俳優や、

来日した際開催されたイベントに足を運び、生で会ったこともある人の訃報を受け、

ショックで、しばらく使い物にならなくなってしまったこともあった。

 

その度に思うのは、

生きている人を応援したり、好きでいることには

それなりの覚悟や心構えが必要だ

ということである。

 

あるかどうかわからない"次" よりも、

確実な "今" をなによりも大切に

好きなら好きだと本人に伝えること

やらなくて少しでも後悔する可能性があるのなら

その可能性を減らすために今の行動を選択し続けたい。

 

 

 

これがほんとうに難しい!

 

 

 

いざ選択肢を目の前にすると、どんなに堅い決心があっても

揺らいでしまう瞬間は訪れるし、

その揺らいでしまった弱さが原因で後戻りできなくなってしまうことだってある。

 

何度同じことを繰り返せば学ぶのかと、不甲斐ない自分に腹が立つ。

 

この2ヶ月弱もそんな、自分を責める感情の多い期間だったように思う。

怖くてそもそもこの件に関して考えることを放棄していた。

 

 

まだ私はこの悲しみと後悔の中から抜け出すことはできていないし、

このことについて深く考えようとしている今も、感情の波に胸が苦しくなる。

 

 

しかし 人は変われない

 

 

弱いところも含めて自分自身を受け入れていかなければならないのだ、と思う。

 

変われないジレンマと、目を背けておきたい自分の汚い感情と、それでも後悔しないよう、前に進みたい気持ちと

なんとか折り合いをつけながら

上手でも綺麗でもない生き方を受け入れながら

それでもどうにか

過ぎていったものたちに対する感情を無かったことにしないことでようやく、

これからやってくる未来のことに目を向けることができるのではないかと思う。

 

 NHKの番組や、他のインタビューなんかで生き生きと "これからのこと" を

語っていた姿を思い出しては

どうしてあんな純粋で、美しくて、やさしい彼が、なんで

と思わずにはいられないし

そんな彼が生き続けることができなかった世界に、ある意味絶望を感じる。

 

もちろん画面を通して見る姿と、そうでない瞬間の姿が一致しているなんて思っているわけではない。

公にさらされることのない顔がいくつあったっていのだ。

むしろその部分を大切にして欲しいと思う。

しかし思い出せるのは、私自身が見て、感じたテレビに映る姿だけなのだ。

 

基本的に画面に映る人間を見る側の私たちは、当たり前だが、

自分たちが見ない、見ることのない姿があることを大前提にメディアに向き合わなければならないと思う。SNSも含めて。

そこに映る姿としてしか人を認識できないことは、ほんとうに危ない。

毎日多くのニュースを目にする中で、立て続けにそれを意識するタイミングが訪れている。

こんなところに書いたって誰かの意識が変わる可能性は限りなく少ないし、

一番そのことに気づかなくてはならない、

明らかにいってはいけない一線を超えてしまうようなひとの多くは

これからも変わらず平気な顔をして日々を過ごしてゆくのだと思う。

 

私は自分のために、

モヤモヤしていて行き場のない感情を抱いているわたしに向けてこれを書いている。

 

 

 思い出したのは以前オンラインで読んだ漫画だ。

daysneo.com

 

この、『俺は沢口靖子のことを何も知らない』は、

好きだからこそ、知らないでおく、という選択肢をあえて取ること

についてをテーマにしている作品だが、

この作品における『沢口靖子』の存在が今になってすごく腑に落ちた。

 

私も三浦春馬を "知らない" ということを盾にしていたから

好きでい続けることができたのかもしれない。

 

俳優として様々な役を演じ、その度に違った表情を見せる彼の姿を

仕事以外で見せる姿を

何を考えて

何を思って誰と生きたのかを

それこそ何も知らなかったからこそ純粋に好きでいることができて

そのなくしたものの大きさに呆然としているのかもしれない。

 

ああこんなにちゃんとファンだったんだ、と今になって気づいてしまった。

 

今までを生きた彼のことを、これから直接新しく知ることはできないし、

本人に何か声をかけることすらもうできなくなってしまった。

今までのことだって推測や想像でしか補うことはできない。

 

 

 

訃報から一週間くらいが経った頃、

JUJUがオンラインで生配信のコンサートを行うと知り、何か考えるきっかけを見つけることができるかもしれないと参加した。

番組の主題歌であった "Remember(The Good Times)"

を歌い上げた後、彼女が語った言葉が印象的だった。

 

『世界はほしいモノにあふれてる』 の話題に触れ始めるとやっぱり、色々なことに触れた方がいいのかなと思うんです。

ただ、思い出があるので、その話をするには今の倍の時間がかかります。

そして、それを今ここでやってしまうと、皆さんここから4、5年抜け出せません。

 

 これは本当にその通りだと思った。

思いの丈や感じたことを全て語ることが、よくないループから抜け出す鍵になるとは限らない。むしろその思い出が私たちを捉えて、よくない方向に引きずり込まれてしまうことだってある。

 

 

だからこそ、向き合うべき時が来たと感じたら

やり場のない想いも、矛盾も、妥協も、全部ひっくるめて

知らないまま好きでいること

知ってしまって複雑な気持ちを抱くこと

その両方の感情を否定せずに向き合っていきたい。

 

弱い部分や消耗する感情に寄り添い過ぎてしまうことは危険だ。

でも、それに目も向けず無かったことにしてしまうなんてこと私はしたくない。

 

 

あのなんとも言えないタイミングで訪れた夢からも

二日が経って落ち着いて、それをきっかけに

ずっと意識的に目を逸らし続けてきた事実に今、ようやく向き合う機会を作ろうと思ってこの文章を書くことにした。

正直受け入れられていない部分も山ほどあるし、

これからもきっと何度も思い出しては立ち止まってしまうこともあると思うけれど、

不器用でもうまく折り合いをつけながら

生きてゆけるようになりたいと思う。

 

あまりにも取り止めのない文章になってしまったけれど、

今、感じているのはこんなところだ。

 

 

 

 

 

癒しを求めて2020年を生きる現代人にシルバニアが効く

便利ってなんでしょう

 

今の世の中、便利なもので溢れかえっています。

 

花を長持ちさせるための活性剤があれば

パソコンを遠隔で操作できるスマホアプリだってあるし、

母国語以外わからなければ、瞬時に同時通訳をしてくれる小さい機械だってあります。

 

正直、身の回りにあるもの、起こることには大抵、それに付随する"便利グッズ"があるような気すらしてきます。

 

便利とは

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都合がよく重宝なこと。また、うまく役に立つこと。

大抵のものがうまく理由をつけることで便利なものとして機能してしまいそうです。

 

では、

今一番自分が必要としていて

かつ

簡単には解決できない問題と言えばなんでしょうか

 

 

癒しがほしい

 

癒しがほしい、多分最も必要です。

2020年に突入してから現在まで、

想像もできなかったような規模の混乱や災害、

大きな喪失感なんかの波に呑まれるまま

あれよあれよと慌ただしい日々を過ごしているうちに

時間が経つのが異様に早くて

気持ちだけまだ3月ごろに取り残されてしまっているような感覚になる方も少なくないのではないでしょうか

 

癒しを得るために、できるだけ気軽に、

日常的に身の回りに置いておくことができて

癒しの効果をしっかり感じることができるもの

 

そう

シルバニアです

 

本気です

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小さい頃遊んだ記憶がある方もいるのではないでしょうか

 

短いモサモサとした毛皮を纏っておりつぶらな瞳が特徴的な、

 

シルバニアという村の住人たちが中心となって展開されているドールシリーズですね。

 

ひとりひとりのキャラクターに、設定とショートストーリーがついているところも手が込んでいて、長く愛され続けている人形たちです。

 

幼稚園の頃、赤い屋根のお家というセットを親に買ってもらい

散々遊び倒したことをよく覚えています

高校生になってからふと、どんなだったかなと思い出し

「前に遊んでたシルバニアのおうちってどこにある?」

と母に聞いたところ、

「え?捨てたよ」

という非情な返答を受けたことが軽くトラウマです。

 

 

このようにして、我が家のファミリーは幻の存在となってしまいましたが

 

現在もシルバニアファミリーは小さい子供たちから絶大な支持を受けています。

 

それではこれから、なぜ、シルバニアが我々が必要とする

 

癒しの効果を与えてくれるのかを説明していきたいと思います。

 

 

つい先月のことです。

 

我が家にあかちゃんがやってきました

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エポック(EPOCH) シルバニアファミリー ペルシャネコのみつごちゃん

Amazonにて購入しました。

今なら通常価格¥1,078のところを、セール価格¥731で購入できます。

あかちゃん3体でこの価格はかなりお得です。

 

かわい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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かわい〜〜〜〜〜〜〜〜〜ですほんとに

 

ちいこい体からパヤパヤとした毛が生えており、思わずつつきたくなりますね

 

頼りなさげなおくるみを見て、つい新しい服を繕ってあげたくなってしまいます

 

超高速で揺れるゆりかごが付いてきます

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写真ではお伝えできないのが残念ですが、このゆりかご、超速で揺れます

みつごもびっくり

 

サイズは親指の第1関節ふたつ分くらいf:id:pagumix:20200830170356j:plain

きゅるきゅるです

思わず頬が緩んでしまうようなかわいさです

 

 

セットでついてきたシルバニアのショートストーリーの載った冊子によると、

 

みつごの誕生日は11/25、

きいろはいたずらっ子な女の子

ミントグリーンはさわやかな男の子

ピンクは大人っぽい女の子

だそうです。

ペルシャネコ一家の、このみつごをめぐるストーリーが紹介されています。

とにかく設定に手が混んでいて感情移入がしやすい…!

これは小さい子がとりこになるわけです。

空想と現実の区別がとっくについているはずの成人女性もメロメロです

 

 

ではいざ、あかちゃんたちを、大学生の日常を例に潜ませてみましょう

 

パソコン周辺

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殺伐とした課題の締め切り前や、テスト前の不安な夜でも、こうしてシルバニアのあかちゃんが周りをうろうろしているだけで、何かを慈しむ感情を思い出すことができます。かわいい

卒論資料の周辺

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構成の中間発表や、先行文献のフォローアップに追われ

全てを投げ出したくなってしまったとき

そこにシルバニアのあかちゃんがそっといてくれるだけで

これは自分がやると決めて選んだことなのだから、今はしっかり踏ん張って

やり切ってやるぞ、という気持ちになれます。かわいい

 

Airpodsの中

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Airpodsの左耳が突然シルバニアのあかちゃんになっていたら

そんな素敵なことはないと思いませんか?

例えばの話です

片耳が無くなっていたら普通に焦ります。

しかし癒されます

サザエさんのオープニングのタマみたいですね かわいい

 

 

Stay Homeの時間が増え、自由に動くことが難しくなり、

 

家族と家にいる時間が増えたことなどが原因で

 

普段だったらなんでもないことでついイラッとしてしまったり

 

気持ちが落ち込んでしまう日もあるのではないでしょうか

 

 

 

考え込んでしまったり、立ち止まれなくなってしまったり、

 

一度落ち着いて深呼吸するために

 

一瞬気をそらしてくれる存在が必要な日だってあります

 

 

 

日常のあらゆる片隅にシルバニアを潜ませるためには到底三体では足りませんが、

 

物は試しといいます

 

まずはみつごのあかちゃんを手元に忍ばせることから初めてみるのもいいかもしれません

 

 

本来の販売目的である、子供の知育とは全く関係のない使い道ではありますが

 

シルバニアはこんな形でも役に立つんだ

 

自分にはちょっとした癒しが必要かもしれない

 

と日々を見つめ直す小さなきっかけになれば幸いです